こんばんは!一級です。
過去問を解いていて、どれも正解に見えてしまう病にかかっていませんか?分からなくなったらほんとドツボにはまってしまいますよね。4枝なのにどれも削れない…。確率は1/4より低く思えてしまいます…。そして、第六感を働かせてえいっと1を連続記入しようものなら全部外れるという悲劇が待っているかもしれません…。
試しに、H29年度計画(Ⅰ)を解いてみました…。7年ぶりに解きました。
結果は、、、、
14/20
はい、まあまあでした。
さて、私の計画の勉強法をお教えします。
〇・△・×で評価する
【NO.7】建築物の各部の寸法等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.常用エレベーター(定員24名)は、かごの内法寸法が間口2,150mm×奥行1,600mmのものを採用した。
2.建築物の主要な出入口の有効幅員を1,500mmとし、その他の出入口の有効幅員を1,000mmとした。
3.自走式の立体駐車場における自動車の車路において、傾斜部の本勾配を1/5とし、傾斜部の始まりと終わりのそれぞれの長さ6mの部分の緩和勾配を1/10とした。
4.多人数の成人が使用する洗面所において、隣り合う洗面器の中心間距離を850mmとした。
はい、どうでしょう。みなさん分かりますか?。
私はこれは合っていましたが、自信はありませんでした。私はほとんどの問題を消去法でときます。
そう、設計者として一般的な値を経験を元に検討するのです。
1.は私は実施設計で11人乗りは実施でよく設置するのでわかりますが、24人は設置したことがありませんでした。
しかし、EVの昇降路は30人乗りが約3,000mm×3,000mmあれば納まると覚えておいたので。24人くらいだったら機械を入れてもかごが納まりそうだなと考え、△にしました。
2.は車いす利用者の方が通れる最小限の狭さ800mmをクリアしているので大体OKだろうということで〇にしました。
別に1,500mmにして困る人がいなければOK。常識の範囲でいいんです。
3.ごめんなさい。これなにも知りませんでした。
自走式の立体駐車場の経験ありません。そして勉強はしたことがあるんだろうけど、忘れていました。飛ばします。
4.肩幅を600mmと想定すると、となりと150mmくらい空いていて少しきつそうだけど干渉しているわけではなく、特段問題はないので(これが750mmなら設計者として少しきつい設計なので不適かも)〇にしました。
1と3で悩みますが、1は納まりそうなのでよしとする。3が不適当です。
正解は3。理由は、施行令第8条第2・3項を参照してください。設問の1/5は17%を超えるので×です。
何かの参考になります。そうやって解いては解説を見て、自分で調べてちょっと覚える。その繰り返しの学習をしてください。
保存・再生の建築を頭に入れておく
2018年から考えると、戦後建てられた所謂モダニズム建築は、竣工後70年以上経過しています。昨今の地震災害を考慮し、震度5に耐えられない建物は解体or耐震補強して継続利用or改築されてきています。
しかし、市町村の財政状況の現状から改築まで予算が回らず、多くは改修されるか解体の道をだどってしまいます。
改築若しくは改修の場合だと、多くは公募型プロポーザルで設計者としての考え方の選定により、設計者が特定されます。
免震補強・制振補強・耐震補強のいずれかで改修されます。
歴史的な建築の多くは、近代建築の巨匠による作品であり、文化的価値・社会的価値が高いことから、予算が回れば免震や制振で改修検討がされて、外観が損なわれないよう配慮されています。
よって、近年改修された大きな庁舎や免震等の先進技術を使った改修建物が出題される傾向にあります。
といっても、きりがなく、今から新建築や日経アーキを読み返すのもきりがないので(読んでいる人は続けてください)、DOCOMOMOの建物の改修くらいはググって調べてみてください。
丹下健三氏、山田守氏、前川國男氏、磯崎新氏等のモダニズムを代表するポストモダニズム、現代建築の先駆けとなった偉大な建築家の作品は頭に入れておきましょう。
西洋建築だと、ル・コルビュジエ、ミース・ファン・デル・ローエ、ルイス・カーン等の巨匠や建築作品について特徴的な建物や空間構成等はざざっと頭に入れておきましょう。
都市計画の考え方を整理する
建築物単体ではなく、大きな都市計画の考え方は勉強しておきましょう。
都市計画は絶対に出題されます。
まちを拡大する手法、縮小する手法、規則性を与える手法、保存・再生する手法などカテゴリーに分けて浅く広く学習しましょう。具体的な整理の方法は、後日説明します。
学生の時に西洋建築史を勉強若しくは研究していない方以外はピンとこないかもしれませんが、日本の現代建築のルーツは西洋建築です。
西洋建築史の流れを学ぶことは、これからの建築をつくる上で、とても大切なことです。KK側もその意図を組んで出題しているのでしょうね。
災害関連の建築の整備について学習する
新潟県中越地震(2004)や熊本地震(2016)等甚大な被害を起こした災害に対しての建築士としての知識は必ず問われます。仮設住宅や避難場所の知識は必ず頭にいれておきましょう。本試験の【NO.15】でも出題されています。
過去の出題はありませんが、伊東豊雄、山本理顕、内藤廣、隈研吾、妹島和世氏の5名が興した「みんなの家」プロジェクト等の震災復興プロジェクトも勉強しておくとよいでしょう。
東日本大震災被災地を受けて、建築家に何ができるのかを問うために、伊東豊雄、山本理顕、内藤廣、隈研吾、妹島和世の5名の建築家が「帰心の会」を結成。
10万人以上の人々が家を失い、無味乾燥な仮設住宅での厳しい暮らしが続く中、より人間的で居心地の良い場所を提供したいとの想いから、『みんなの家』プロジェクトを提唱。
『みんなの家』とは、①家を失った人々が集まって語り合い、心の安らぎを得ることのできる共同の小屋、②住む人と建てる人が一体となってつくる小屋、③利用する人々が復興を語り合う拠点となる場所である。
著作権利者:(C)JDP
リンクURL:http://www.g-mark.org
建築マネジメント手法について学習する
みなさんは、PPP,PFI,DBO,DBなどの 官民パートナーシップ手法の言葉は聞いたことがありますか?
定義として、官民のパートナーシップ(協働)による公共サービスの提案手法とされており
簡単にまとめると、官が民に対してノウハウや技術提案を求めるものであり、建設だけにとどまらず15年や30年の期間内での効果的な運営手法等について連携を取りながら計画しようという手法です。
今回の【No.20】でも設問されています。
企画・設計だけにとどまらず、建設・運営をマネジメントすることも建築士には求められtいきます。
どうですか、今日の話はすこし具体例を交えながらの勉強法ややっといた方がいいよ的な事項でしたが、また改めて具体的な問題の解き方・解説は行っていきます。
それでは、今日はこのへんで。
あわてない、あわてない。
ひとやすみ、ひとやすみ。